
プラティは熱帯魚の代名詞ともいえるとても有名な熱帯魚です。飼育・繁殖共に非常に容易で、熱帯魚飼育の基本を学ぶために最適な種といえます。体型・体色もprestashopで、尾びれの付け根に特徴的な模様を発現する品種もいます。原種は尾びれの付け根に三日月模様があることから、ムーンフィッシュとも呼ばれています。分類上は卵胎生メダカの仲間に属し、グッピーやソードテール、モーリーなどと近い親戚関係になります。
オスとメスの比率は1:2-3が理想的(メスへのストレス軽減)。オスは尻ビレが細く尖った交接器(ゴノポディウム)を持ち、メスは交尾後1カ月ほどで稚魚を産みます。
繁殖力が旺盛で、水槽内でも繁殖が楽しめます。プラティは卵ではなく稚魚を直接出産する、「卵胎生」という繁殖形態をとります。メスのお腹が膨らんできたら出産が近いサインです。
稚魚が親魚に食べられないよう、産卵箱を用意してあげると良いでしょう。初産では産仔数は少ないですが、大きなメスは30匹近く稚魚を産み、1度の交尾で数回にわたり稚魚を産むことができます。
稚魚は生後1カ月程度で雌雄判別ができるようになり、3カ月程度で成熟し、交配が可能になります。水草が茂っていれば、水槽内で稚魚が育ってそのまま世代交代することもよく見られます。
レッド、イエロー、ブルー、ホワイトなど様々な色彩品種が楽しめます。ミッキーマウスプラティ(尾びれの付け根に大人気キャラクターのような模様)、ワグ系(各ヒレが黒く染まる)、サンセット系(オレンジと赤のグラデーション)、タイガー系(白い体色に赤いバンド模様)、ハイフィン系(背中のヒレが長く伸びた品種)、ピンテール系(尾びれの中心だけが長く伸びる)、バルーン系(丸っこい風船のような体型)など豊富なバリエーションがあります。
プラティは昼行性です。夜は底に沈んだり水草の陰に隠れたりすることで、眠っています。ライトはあっても無くても飼育には問題ありませんが、あった方が鑑賞性は良いでしょう。
20~28°Cと比較的幅広い水温に適応が可能です。最も調子が良いのは25°C前後で、この付近の水温に設定しておくのが理想的でしょう。一般的な温度固定式のオートヒーターでも十分です。
週に1回、約半分の水を残して水換えします。新しい水は水槽の水と同じ温度に合わせておき、カルキ抜きなどで塩素を中和してから入れます。
30cmキューブ水槽から飼育可能(2-3ペアまで)。多数飼いたい方は、魚の体長1cmごとに1リットルの水量が必要という計算方法を参考に、さらに大きな水槽を選びましょう。30cmキューブ水槽が扱いやすく、美観にも優れておすすめです。
1日2-3回、5分で食べきれる程度の量を与えます。フレークでも顆粒でもどちらも食べます。何でもよく食べるため、餌付けには苦労しません。口が小さく、粒なら小粒のものを与えましょう。浮上性タイプがおすすめです。植物質の餌を好む傾向にあるので、植物質が含まれた餌を与えると良いでしょう。食べ残しが出たら、網ですくい取りましょう。
基本的には温和で水質にもうるさくありません。体長が同程度で、中性付近の水質を好む温和な魚種とであればほとんど混泳可能です。プラティが他の魚に危害を加えることはほぼありません。水草との相性も抜群で、優雅になびく水草レイアウトにプラティを群れで泳がせると、大変美しい水景を表現できます。糸状藻をついばむので、コケの予防にもなります。