
シルバーアロワナは、南米アマゾン川流域やルピヌニ川、オヤポック川などに広く生息するアロワナ科の古代魚です。アロワナの仲間は約1億年以上前の白亜紀からほとんど姿を変えずに生き残ってきたとされ、リボンのように長く伸びた体、大きな鱗、上向きに開く大きな口、そして下あごの先端にある2本の口ひげが特徴です。全身が銀白色のメタリックな鱗に覆われ、光を受けて青や桃色にきらめく姿は圧倒的な存在感を放ちます。
野生では水面付近をゆったりと泳ぎながら、甲殻類、昆虫、小魚、カタツムリなどを捕食し、水面から1m以上ジャンプして枝の上の昆虫や小鳥を捕らえることから、現地では「ウォーターモンキー」とも呼ばれます。オスは口の中で卵と稚魚を数週間守り育てる「マウスブリーディング」を行うことでも知られています。
観賞魚としては、アジアアロワナに比べ流通価格が手頃で、幼魚は10cm前後から入手できます。しかし成長は非常に速く、1年で40〜50cm、最終的には飼育下でも60cm〜1mに達するため、飼い始める前に大型水槽と長期飼育の覚悟が必要な魚です。適切に飼えば10〜15年以上生きる、まさに一生のパートナーとなる古代魚です。
最も懸念が少ない
Least Concern(LC)
絶滅のおそれが低い状態
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幼魚のうちは60〜90cm水槽でも飼えますが、成長が非常に速いため、いずれ幅150cm×奥行60cm以上、理想は幅180cm×奥行75cm以上の水槽が必要になります。体が柔らかく水槽内で体を曲げて泳げるため多少の融通は利きますが、狭い水槽で長期飼育すると背骨が曲がる、目が下を向く「目垂れ」が起きるなど体型が崩れる原因となります。 水面近くを泳ぐ習性があるため、水深よりも幅と奥行きを優先してください。大型水槽は総重量が1トンを超えることもあるため、設置場所の床の耐荷重を必ず確認し、必要に応じて水槽台や床の補強を行いましょう。 排泄量が多く水が汚れやすいので、上部フィルターやオーバーフロー式など高いろ過能力を持つシステムが必須です。レイアウトは遊泳スペースを最大限確保するため、底砂を薄く敷くかベアタンクにし、装飾物は置かないシンプルな構成が向いています。ヒーターは体当たりで割れないよう、カバーを付けるか水槽外設置型を選ぶと安心です。
肉食性で食欲は旺盛です。幼魚期は冷凍赤虫、ブラインシュリンプ、メダカなど小さな生き餌を1日2〜3回与えてしっかりと体を作りましょう。成長に合わせて、大型魚用の人工飼料(カーニバルなど)、クリル、コオロギ、ミルワーム、小魚(メダカ・金魚)、エビなどへ切り替えていきます。 人工飼料に慣れさせておくと管理が格段に楽になり、栄養バランスも安定します。生き餌を主食にする場合は、金魚ばかりを与えるとビタミン不足やチアミナーゼによる栄養障害を起こすことがあるため、複数の餌をローテーションしてください。 成魚は1日1回、または2日に1回程度、数分で食べきれる量を目安に与えます。与えすぎは肥満や水質悪化、目垂れの原因になります。水面に落ちてきた餌を勢いよく捕食する姿はシルバーアロワナ飼育の醍醐味のひとつです。
同種間の縄張り意識が非常に強く、2〜3匹での飼育は激しい争いになりがちです。基本は単独飼育か、超大型水槽で6匹以上の群れで飼うことで攻撃を分散させる方法のどちらかを選びましょう。 他種との混泳は、アロワナの大きな口に入らないサイズの魚であれば可能です。遊泳層が異なる底層の魚と相性が良く、ポリプテルス、淡水エイ、大型プレコ、ダトニオ、オスカー、パロットファイヤーなどが定番の混泳相手です。 ただし、口に入るサイズの小型魚は餌と認識されます。またヒレをかじるプレコ類や、気性の激しいシクリッドなどは、アロワナの繊細なヒレや鱗を傷つける可能性があるため注意が必要です。混泳させる場合は、隠れ場所と十分な遊泳スペースを確保し、導入時はよく観察してください。
驚くと1m近くジャンプする力があり、蓋がないと飛び出し事故につながります。必ず重石を乗せた頑丈な蓋を用意し、隙間もふさいでください。
排泄量が多くアンモニアや硝酸塩が溜まりやすいため、週1回、1/3程度の水換えを欠かさず行いましょう。ろ過能力の高いオーバーフロー水槽や上部フィルターが理想です。
「目垂れ」は水面の餌ばかりを見続けることや肥満が原因のひとつとされています。沈むタイプの餌を混ぜる、水槽の上部に照明以外の光や動きを見せる、餌を控えめにするなどで予防できます。
非常に神経質で、物音や急な人影に驚いて水槽の壁に激突し、鱗が剥がれたり口ひげが折れたりすることがあります。人の往来が少ない落ち着いた場所に設置し、照明は急に点けず徐々に明るくしましょう。
幼魚は水質の変化に敏感で体力がありません。ヨークサック(卵黄嚢)が付いた状態で販売されることもありますが、吸収し終えて餌を食べ始めた個体を選ぶ方が失敗が少ないです。
最終的に1m近くになり、10〜15年以上生きる魚です。将来必要になる大型水槽のスペース・費用・電気代まで見込んだうえで飼育を始めましょう。
最も懸念が少ない
Least Concern(LC)
絶滅のおそれが低い状態